GDNスマートディスプレイキャンペーンで自動的に成果最大化

公開日:2017.04.30

ベータ版機能だったスマートディスプレイキャンペーンがローンチ

2017年4月20日、Googleアドワーズのディスプレイ広告にて、スマートディスプレイキャンペーンがすべての広告主にて利用できるようになりました。

スマートディスプレイは、Googleの持っている膨大なデータと機械学習の技術により、自動的に「入札」「広告作成」「ターゲティング」を行うことが可能となったキャンペーンです。
これまでもGoogleはクリック最大化・目標コンバージョン単価・拡張CPCなどの自動入札や動的検索広告などで広告運用をある程度自動的に行える仕組みを整えてきておりましたが、スマートディスプレイキャンペーンはハマればもっとも手数をかけることなく、CV数の最大化を目指せる手法といえます。

まず、どんな仕様なのかを見ていきます。

スマートディスプレイキャンペーンの設定内容

Googleアドワーズのヘルプページには以下の記載があります。

自動入札: 指定した目標コンバージョン単価に基づき、できるだけ多くのコンバージョンが得られるように、広告オークションごとに入札単価が自動的に調整されます。
自動ターゲット設定: キャンペーンの実行中にターゲット設定が最適化され、最も高い成果が得られる場所に広告が表示されます。
広告の自動作成: 広告見出し、説明、ロゴ、画像など、広告主様が指定したアセットを組み合わせて広告が自動的に作成されます。さらに、これらの広告は、ディスプレイ ネットワークのほぼすべての広告枠に合わせてサイズやレイアウトが自動的に調整されます。

設定することは、
1.スマートディスプレイキャンペーンの作成
2.アセットというクリエイティブの要素の登録

のみとなっており、他のGDNのキャンペーンのようにターゲット設定をしたり、それに基づいたクリエイティブ設定をする必要がありません。
アセットの設定がやや独特かもしれませんが、下記のようにクリエイティブの要素を登録していきます。

このようにテキストでの広告見出しと広告文を入力します。


ここでは広告画像とロゴを登録します。

広告見出しや広告文、画像は複数登録していく必要があります。
なぜなら、これらの要素を組み合わせて、効果がもっとも出るようにGoogle側で学習して最適化していくためです。


実際にこのような画面で、広告要素ごとの評価を確認することができます。
ただし、要素ごとの具体的な数値が出るわけではないため、この結果を踏まえてアセットの更新を行っていくこととなります。

スマートディスプレイキャンペーンのメリット

スマートディスプレイキャンペーンのメリットは大きく以下の点にあります。

・運用工数の大幅削減
これまでGoogleアドワーズに限らず運用型の広告は、ターゲット設定や入札調整、運用結果を踏まえての諸調整(プレースメントの除外など)が必要なものでした。
スマートディスプレイキャンペーンではこれらを一切行う必要がなくなるため、運用工数は大きく削減可能といえます。

・行き詰ったCV獲得を大きく伸ばす可能性がある
例えばGDNの設定で、リマーケティングやコンテンツターゲットなど限られた「効果の出ている」施策に限定して行っているケースでは、CVする可能性の高いユーザーにアプローチしきれていない可能性があります。
スマートディスプレイキャンペーンでの技術を用いれば、同等以上のCV率で新規ユーザーへの接触を行い、CV件数を伸ばすことに繋げられるといえます。

スマートディスプレイキャンペーンの注意点

効果を出すには一定以上のGDNでのCV数が必要
Googleのヘルプページに下記の記載があります。

コンバージョン トラッキングを使用していて、コンバージョン ベースのご利用要件を満たしている。スマート ディスプレイ キャンペーンを設定するには、過去 30 日間にディスプレイ ネットワークで 50 回以上(または検索ネットワークで 100 回以上)のコンバージョンを獲得している必要があります。

スマートディスプレイキャンペーンでは目標コンバージョン単価が使用され、コンバージョンに焦点が当てられます。過去の掲載結果に照らし、コンバージョン獲得の可能性が高い場合は入札単価が引き上げられ、コンバージョン獲得の可能性が低い場合は入札単価が大幅に引き下げられます。必要な学習期間が終わり、2 週間が経過するか、またはコンバージョンが 50 件に達した時点で、キャンペーンの最適化が開始されます。

つまり、現時点ではすべてのアカウントで効果を発揮するとはいえません。
弊社で成果を上げたアカウントも、1ヶ月にGDNで50件以上のCV数が出ているアカウントでした。

CV件数が多く出ていないアカウントでは、力を発揮しない可能性が高いです。

他のキャンペーンに影響が出ないとはいえない
実際に配信したアカウントでは、スマートディスプレイキャンペーンでのCVが大幅に増加していく中で、プレースメントターゲットやDSK(コンテンツターゲット)、リマーケティングでのCV効率が悪化することがありました。
様々なデータを確認した結果、スマートディスプレイキャンペーンでの効果が高い分、CV効率の高いユーザーに対しての広告配信において、スマートディスプレイキャンペーンの広告が優先して配信されたことが原因の一つだと考えられました。

スマートディスプレイキャンペーンを行うことで、既存キャンペーンにシンプルに上乗せした結果になると考えることは危険かもしれません。

複数のCV地点での効果
スマートフォンでの電話タップとウェブサイトでの問い合わせなど複数をCV地点に設定している場合、電話CVに偏った最適化が起こってしまったことがありました。
電話CVも正しくコールが発生していれば良いものの、実際には電話が発生していないこと(つまり電話ボタンの誤タップ)が確認されており、有効なコンバージョンでないところで最適化した配信になってしまいました。

CV地点を複数設定したキャンペーンではこのようなことが起こり得るため、設定時には注意が必要です。

まとめ

上記のように、アカウントによっては非常にビジネスインパクトが高いキャンペーンですが、アカウントごとに効果がまちまちですので、効果を見極めて配信の判断をしていく必要があります。
弊社でも下記のようにかなり威力を発揮することがあるので、お気軽にご相談ください。

執筆者情報

J-Grip Marketing編集部

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